新年度が始まりましたが、個別の駆け込み寺の申し込みが続いています。
昨日(4月1日)に実施した個別駆け込み寺では、持ち時間数の関係で、一つのクラスを音楽専科が週1時間、担任の先生が週1時間指導することになりそうだが、実際にそのようなことができるのでしょうか?というご相談でした。
この内容を、登録メンバーの先生方にメールで公開したところ、同じようなお悩みをもつ先生が7人参加されました。
さっそく、同じような経験をおもちの先生に経験談を伺ったところ、次のようなお話をいただくことができました。
・担任の先生が遠慮して、なかなか授業を進めてくれない。(特に歌唱)
・逆に、どんどん進める先生は、歌声が音楽的でなくなってしまう。
・音楽づくりは、担任の先生に指導してもらうことはできなかった。
・互いの時間を見ていないので、口頭で報告し合っても、なかなか実態がわからない。
・成績処理が難しかった。
などのご意見をいただき、次の年度には、学年の半分のクラスを専科が受け持ち、残りの半分のクラスを担任の先生が授業をするという方法に変えたそうです。
私も、かなり以前に、同じような授業の持ち方で年度当初スタートした経験がありました。
でも、数時間でうまくいかないことがわかり、5月には、本来担任の先生がお一人で授業をする時間も私が指導に入り、担任の先生にはT2で関わっていただくようにした記憶があります。自分の持ち時間はかなり増えましたが、自分でやった方が、よほどストレスがないと思いました。
今回のケースでも、学年の半分のクラスを専科が受け持ち、半分のクラスは担任の先生がご自分で全部授業をする形に変更するのが良いと助言しましたが、今回の相談者の先生の学校は、今からの変更は難しいようですので、週1時間ずつ受けもつ形でやらざるを得ないと言うことでした。
そこで、その形でなんとか授業がうまくできる方法として、次の2つの方法を提案しました。
①題材ごとに担任の先生と音楽専科が、分担して授業を受けもつ方法。
主に、歌唱や音楽づくり、鑑賞の題材は音楽専科が担当し、器楽の題材は担任の先生が担当する。題材の初めから終わりまでのすべての時間を、それぞれの先生が責任をもって進める。1週間の授業を1コマずつ分担することはできないが、年間を通して、担任の先生と音楽専科が、半分ずつ時間を受けもつように担当する題材を決めていく。
②担任の先生にリコーダー指導をすべてお任せする方法。
相談の対象となった学年が3年生ですので、リコーダー指導が重要なウエイトを占める学年です。学級の一人一人に目の届きやすい担任の先生に、リコーダー指導をお任せするのは、専科が指導するよりも、丁寧に子供たちを伸ばしてくださるように思います。また、担任の先生方も、リコーダーの指導でしたら、できたかどうかの判断がしやすく、自信をもって指導に当たることができると考えられます。
とても難しいケースですので、特効薬となる解決方法はありません。相談者の先生も、②の案を中心に、学年の先生方と相談してみます、ということになりました。