誰のための学校?

 最近いただきました音楽教育駆け込み寺のメンバーの皆様からメールの中に、とても考えさせられるメールがありました。

1通目のメール

〈こちらは、緊急事態宣言が出ている間は歌唱、リコーダー、鍵盤ハーモニカは全面禁止になりました。ハミングも弱唱も全てダメです。校長が慎重です。英語の授業は、ガンガン歌っているのに…。できることを、精一杯やるしかないですね。〉

 

2通目のメール

校長が4月の保護者会で、「学びを止めないということで、音楽や体育などはじめ、各教科や行事など様々工夫をして進めてきました。今年度もそうします。昨年度の終わり、〝巣立ちの会や送る会で皆んなと合奏や合唱ができて本当に良かったです〟〝音楽の授業で歌わせてくれて校長先生ありがとうございます〟と話してくれた児童が何人もいました。やはり学校は子供主体で、子供のためにどうするか、を考え、対策をしながら進めてまいります。何かありましたら、校長まで連絡ください。」と、話してくださったのです。

 音楽に対してのクレームや要望は今現在無しです。

 緊急事態宣言になりましたが、より一層の4Kを意識して、今までより少し時間を短く10分程度歌唱もリコーダーもできています。〉

 

 この2つのメールは、同じ都道府県の隣り合う区市町村の先生からのものです。

 

 1通目と同じような状況は、全国各地の先生からも報告が寄せられています。国語の音読や英語での歌唱は認められているのに、音楽の時間は歌えない…、これは、誰が考えてもおかしな状態でしょう。原因として考えられるのは、

①校長先生が、コロナ禍で正常な判断力を失っている。

②校長先生が、歌うことを禁止することで感染対策を徹底しているというパフォーマンスしている。

③校長先生が、声を出すことと感染についての正しい知識をもっていない。

④校長先生が、国語や英語は重要な教科だが、音楽は重要な教科ではないと判断している。教科に対する差別意識をもっている。

 ①の場合は、何を言っても難しいと思いますが、②~④のケースでしたら、4月の例会の時に提示した資料(メンバー専用に掲載しています)などを使って冷静に話をすれば、少しは改善が図られるのではないでしょうか。実際に、粘り強く交渉して、ハミング唱や軽唱まで許可をいただいたという次のようなご報告も多数届いています。

 

【3通目のメール】

〈まん延防止が発令され、それを受けた市教委からの文書に「合唱、吹奏器楽は停止」との言葉が含まれておりました。熱田先生の資料やお話をいただいたことをもとに管理職の先生と話し、室内ではハミングで歌うこと、指のみの練習は可能とすること、お許しいただきました。また、リスクが高いとされる音楽活動を屋外でやらせてもらえないか相談をし、管理職の先生も知恵を出して下さり、先週は青空音楽室で活動することができました。子どもたちは、歌えて嬉しい、まだまだやりたいとのこと話してくれて、気持ちが救われました。〉

 

 1通目のような校長先生に対応する場合、「英語では歌えるのに、音楽ではなぜ歌えないのですか?」という素直な疑問を、子供たちから校長先生に直接質問したり、音楽の先生から、「子供たちからの疑問にどのように答えたら良いでしょうか」と校長先生に問いかけるなど、いずれにしても、子供たちが納得していないという状況を伝えることが大切であると思います。

 また、昨年秋の合唱クラスターの際の新聞報道(マスクを外して練習したので感染が発生した)や、合唱協会のホームページにある科学的な実験データなどをご覧いただき、マスクを着けて歌うことは、感染リスクの高い行動ではないということを正確に理解していただきましょう。

 

 2通目のメールのような校長先生、本当に素晴らしいですね。こんな校長先生の下で働ける先生方は幸せですね。また、校長先生にお礼の言えた子供たちも本当に素晴らしいと思います。日頃から、音楽の先生が、音楽大好きな子供たちをしっかりと育てていた証拠ですね。

 

 いただいたメールを読ませていただいて、校長先生の視線がどちらを向いているのかと言うことがよくわかりました。1通目の校長先生は、どちらかといえば教育委員会や保護者など大人に視線が向いていると思われます。2通目の校長先生は、完全に子供たちの方を向いて考えていらっしゃいますね。

 学校の主役は間違いなく子供たちです。学校は子供のためにあるのですから、感染対策とのバランスをとりながら、子供たちの心身の健全な成長を目指して、学びを止めないできる限りのことをしていくことが大切ですね。

 先生方、ここは本当に知恵の絞りどころです!頑張ってください!

 

 

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